若手研究が世界を変える!

【知覚情報処理】

センサ

IoT時代に求められる、充電不要のセンサタグを開発しよう

内山彰先生

 

大阪大学

基礎工学部 情報科学科(情報科学研究科 情報ネットワーク学専攻)

 

 世界を変える研究はこれ!

IoT時代に求められる、充電不要のセンサタグを開発しよう

Wi-Fiで人や物の動きをキャッチ

Wi-Fiがないと困る人も多いのではないでしょうか。

 

当たり前のように使われているWi-Fiですが、それを使って周りの人や物がどんな動きをしているかわかるという、ワイヤレスセンシングと呼ばれる研究が最近注目されています。

 

電波は波ですから、人や物の動きに伴って変動します。この変動を観測することで、レーダーのように人や物の動きを捉えることができます。しかし、たくさん人や物があると、それらの動きに伴う電波変動が混ざって、区別が難しくなります。

 

IoT時代、充電や電池交換は不要にしたい

 

そこで私の研究では、電波に違いを作り出す小さなタグを人や物に貼り付けて、区別しようとしています。

 

そんなの簡単じゃないか、と思うかもしれませんが、充電や電池交換は一切不要な形での実現を目指していて、そうなると問題は一気に難しくなります。

 

IoTという言葉はあちこちで聞くようになりましたが、充電などの管理の手間をなくさなければ、使い続けることはできない、Sustainableではない、と私は考えています。

 

スマホ、タブレット、ノートPC、スマートウォッチ・・・これ以上充電する物が増えたら困りますよね。

 

自分の専門にとらわれず考えるのが大事

 

実は、私は電波の専門家ではありませんが、自分の専門分野だけにとらわれない、広い視野を持って考えてみることは本当に良い方法を見つける上でとても大事です。

 

皆さんの普段の生活の中でも、少し立ち止まって周りを見渡し、いつもと違う視点から考えてみてください。思いがけない発見があるかもしれませんよ。

 

作成したプロトタイプ

 

 きっかけ&学生時代

◆テーマとこう出会った

 

普段スマホやノートPC、ウェアラブル機器など、IoT機器も含めていろいろな機器を使う中で、新しいウェアラブル機器を試してみても、充電するのが面倒で長続きしない、というのが長年の悩みでした。これをなんとかできないかな、と思って考えたのがこのテーマです。

 

◆学生時代

 

高校生までは、答えのある問題に取り組んできたのですが、大学に入って、特に研究を始めてからは、世の中答えのないことばかりだな、と気づきました。完璧な答えのない中で、皆できるだけ良い答えになるよう、努力しているんですね。そう考えると、いろいろな物の見方が変わったように思います。ぜひ、枠にとらわれない発想も大切にしてください。 

 

◆出身高校は?

 

静岡県立浜松北高校

 

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ミーティング時の様子

 

 先生へ一問一答!

Q1.18歳に戻って大学に入るなら何を学ぶ?

やっぱり、情報科学。

 


Q2.一番聴いている音楽アーティストは?

サカナクション。一番のお気に入りは「ユリイカ」です。

 


Q3.研究以外で楽しいことは?

自転車