若手研究が世界を変える!

【機械力学・制御】

パーソナルモビリティ・ビークル(PMV)

軽量・小型だから難しい、PMVの自動運転化に挑む

中川智皓先生

 

大阪府立大学

工学域 機械工学科(工学研究科 機械工学分野)

 

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 世界を変える研究はこれ!

軽量・小型だから難しい、PMVの自動運転化に挑む

車輪の数は?乗り方は? 1人用の乗り物

パーソナルモビリティ・ビークル(Personal Mobility Vehicle, PMV)とは、個人の移動手段です。皆さんはどのようなPMVがほしいですか。未来の乗り物と聞くと、ワクワクするのではないでしょうか。

 

本研究では、まさに未来の乗り物となるPMVについて研究しています。個人向けの移動手段ですので、軽量・コンパクトなものが期待されています。PMVの車輪は1つ?2つ?3つ?それとも4つ?もしくは車輪はない?立ち乗り?着席?など、様々な形態が考えられます。

 

人間の体重が車両に大きく影響

 

軽量・小型のPMVだからこその課題もあります。PMVは自動車に比べ、非常に軽量です。よって、PMVに対する人間の質量比は、自動車のそれと比べてとても大きいです。

 

例えば、60kgの人間が車両に乗車するとき、1トンの車に対して人間質量は0.06倍ですが、15kgのPMVに対して人間質量は4倍にもなります。つまり、PMVでは人間の動きが車両に与える影響はとても大きいということです。

 

自動運転技術、課題は安全性

 

自動車の自動運転技術は進化してきていますが、自動運転技術をそのままPMVに適用するとどうなるでしょうか。

 

うまくいく部分もたくさんありますが、例えば、自動で急ブレーキをかけたとき、自動車内の人間はシートベルトで守られる一方、PMVでの急制動では人間が前のめりに傾いてしまい、車両ごと転倒してしまうかもしれません。このように安全性をはじめとする課題に取り組んでいます。

 

様々なパーソナルモビリティ・ビークル(PMV)で集合

 

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